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第99回 「私の生い立ちと歩み」

2015年02月07日

そして――半世紀を過ぎた今は、母は15年前に101才で他界し、私の子どもたちもそれぞれに家庭をつくっていますので、現在のわが家は、私と妻の2人だけの生活となりました。私は毎日会社へ出ていますし、妻は会社ゾーンの一角にある住宅でいて、常に社員と接触しますので、さみしいことなどはありません。20年程前には、私たちの晩年は人里離れた高台の海の見えるところへ平屋の小さい住居を建てて、ゆったりと過ごしたいものだと妻と話し合い、その用地を探したりもしていましたが、時代の変化と共に考えてみると、やはり会社の近くで、人々との交流がしやすいところが1番であり、病院や買い物へ行くのが便利なところ、災害対応が出来やすいところ等となり、現在の家あたりが最適かと思うに至っています。
こんな中で、昨秋、妻と2人でヨーロッパ旅行に出かけました。10月中旬~下旬の9日間、会社を休みました。私の傘寿記念旅行です。妻との海外旅行は、これまで何度か計画したのですが、私の事情で没になっていました。ちょうど11月初めは恒例の社の総合展示会に向かって、全社的に準備が進んでいる時期でした。昨年度の総合展示会は、3日間で述べ4,500人のご来場を頂き、4億6千万の成約をあげましたが、今年は昨年を上回る成績をあげようと、実行委員会をはじめとして、全社が大変な意気込みの時に、私が長期間、観光旅行で会社を空けてもいいものか。社員の気持ちの中に、0.1%でも「あれ?」と思うようなことはないだろうか。計画書が送られて来て、いざとなると私も迷ってきました。経営のパートナーたる多くの社員に何も云わないで出かけることは出来ない。きちんと話して了解をとるべきだと思い直しました。まず部門長会議ではかり、次いで朝礼の際に全社員に事情を説明して理解してもらいました。
ヨーロッパ旅行は、往復の機内で各1泊ずつ、現地ではベネチア2泊、オリエント急行車中1泊、パリ3泊の旅でした。旅行会社は幼なじみの鈴木修君が役員をしていたグローバル・ビューロー社でした。小集団で、とてもすばらしい旅でした。ベネチアとベニスが同じ街であることを現地へ行って、初めて知りました。ルーブル美術館やノートルダム、エッフェル塔は2度目でしたが、新しい発見がたくさんありました。
今年になって、1月中旬には、子どもたちが私の傘寿の祝いにと城崎(きのさき)温泉の旅行券をプレゼントしてくれましたので、妻と2人で、日・月の2日間行って来ました。こちらも子どもたちの各家庭や孫たちの成長を話題にしつつ、雪の夜カニ料理を頂きながら、落ち着いたすばらしい旅となり、喜んでいます。『出かけてしまえば、お・ほ・ほ・の・ほ』はかつてJRのPRに使われていましたが、実にうまい表現です。
こうした旅行中も、妻と一緒にいると、着替えから食事、飲みものまで妻が気配りしてくれるので、私は気が楽です。55年間連れ添って生きて来たので、当然かもしれませんが、お互いの好みや考え方、感情の変化などが分かってくるのです。
朝「おはようございます」と挨拶を交わし合った後、私は「国会審議もせんと無謀じゃ」と突然云うと、「『集団的自衛権』のことな、歴代内閣が守ってきたこを閣議決定で解釈だけ変えようとは、あきれるなあ。安倍さんは、自分が戦争に行ったことがないし、これからも戦場へは行かんきに、こんなことが出来よんじゃろうなあ」――と妻は云います。私が突然に、主語を云わなくても妻には通じていて、会話は弾んでいきます。さらに私が関心を持ちながら読んでいないと思える記事は、いつも切り抜いてくれています。
次回へつづく

そして――半世紀を過ぎた今は、母は15年前に101才で他界し、私の子どもたちもそれぞれに家庭をつくっていますので、現在のわが家は、私と妻の2人だけの生活となりました。私は毎日会社へ出ていますし、妻は会社ゾーンの一角にある住宅でいて、常に社員と接触しますので、さみしいことなどはありません。20年程前には、私たちの晩年は人里離れた高台の海の見えるところへ平屋の小さい住居を建てて、ゆったりと過ごしたいものだと妻と話し合い、その用地を探したりもしていましたが、時代の変化と共に考えてみると、やはり会社の近くで、人々との交流がしやすいところが1番であり、病院や買い物へ行くのが便利なところ、災害対応が出来やすいところ等となり、現在の家あたりが最適かと思うに至っています。

こんな中で、昨秋、妻と2人でヨーロッパ旅行に出かけました。10月中旬~下旬の9日間、会社を休みました。私の傘寿記念旅行です。妻との海外旅行は、これまで何度か計画したのですが、私の事情で没になっていました。ちょうど11月初めは恒例の社の総合展示会に向かって、全社的に準備が進んでいる時期でした。昨年度の総合展示会は、3日間で述べ4,500人のご来場を頂き、4億6千万の成約をあげましたが、今年は昨年を上回る成績をあげようと、実行委員会をはじめとして、全社が大変な意気込みの時に、私が長期間、観光旅行で会社を空けてもいいものか。社員の気持ちの中に、0.1%でも「あれ?」と思うようなことはないだろうか。計画書が送られて来て、いざとなると私も迷ってきました。経営のパートナーたる多くの社員に何も云わないで出かけることは出来ない。きちんと話して了解をとるべきだと思い直しました。まず部門長会議ではかり、次いで朝礼の際に全社員に事情を説明して理解してもらいました。

ヨーロッパ旅行は、往復の機内で各1泊ずつ、現地ではベネチア2泊、オリエント急行車中1泊、パリ3泊の旅でした。旅行会社は幼なじみの鈴木修君が役員をしていたグローバル・ビューロー社でした。小集団で、とてもすばらしい旅でした。ベネチアとベニスが同じ街であることを現地へ行って、初めて知りました。ルーブル美術館やノートルダム、エッフェル塔は2度目でしたが、新しい発見がたくさんありました。

今年になって、1月中旬には、子どもたちが私の傘寿の祝いにと城崎(きのさき)温泉の旅行券をプレゼントしてくれましたので、妻と2人で、日・月の2日間行って来ました。こちらも子どもたちの各家庭や孫たちの成長を話題にしつつ、雪の夜カニ料理を頂きながら、落ち着いたすばらしい旅となり、喜んでいます。『出かけてしまえば、お・ほ・ほ・の・ほ』はかつてJRのPRに使われていましたが、実にうまい表現です。

こうした旅行中も、妻と一緒にいると、着替えから食事、飲みものまで妻が気配りしてくれるので、私は気が楽です。55年間連れ添って生きて来たので、当然かもしれませんが、お互いの好みや考え方、感情の変化などが分かってくるのです。

朝「おはようございます」と挨拶を交わし合った後、私は「国会審議もせんと無謀じゃ」と突然云うと、「『集団的自衛権』のことな、歴代内閣が守ってきたこを閣議決定で解釈だけ変えようとは、あきれるなあ。安倍さんは、自分が戦争に行ったことがないし、これからも戦場へは行かんきに、こんなことが出来よんじゃろうなあ」――と妻は云います。私が突然に、主語を云わなくても妻には通じていて、会話は弾んでいきます。さらに私が関心を持ちながら読んでいないと思える記事は、いつも切り抜いてくれています。

次回へつづく

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