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第84回 「私の生い立ちと歩み」

2013年11月08日

<戦争体験と平和への希い―『はだしのゲン』について―>
「ゲン」が中学を卒業した昭和28年、私は高校を卒業しています。私が3歳年長ですが、戦争のむごさや、食べるものがなくて毎日毎日ひもじい思いが続いたことなど、時代背景はほとんど一致しています。
しかし、「原爆」の恐ろしさについては、書物を読んだり、丸木位里さんの「原爆の図」を見たりした程度の知識でしたが、広島では、昭和20年8月6日に投下された原爆によって、5,000度の熱光で、人も動植物も建物も、地上のすべてのものが焼き尽くされたこと。その上に閃光(ピカドン)を浴びた人々は、手足の皮膚がはがれてたれ下がり、痛い痛いとそれを引きずるように歩きながら、水を求めて、川やため池、防火水槽にまで飛び込んで、そこでこと切れて死体の山となったこと。死傷者が余りにも多くて、助かった人達も肉親の死体を探すことが出来ず、子供が一人っきりになってしまったさまが書かれていました。そして、ピカドンで直接焼かれることなく、かろうじて助かった人々も、浴びた放射線によって白血病にかかり、数年の内に血を吐いて次々と亡くなっていくさまが、ものすごい迫力で描かれていて、マンガだと思いながらも、私は「はだしのゲン」のとりこになってゆきました。1日1冊と決めていたのに、最後の日曜日は8、9、10巻と読んでしまいました。
「はだしのゲン」を読んでいて、改めて思い返したことや、初めて教えられたこともあります。①アメリカは広島と長崎へは別の種類の原爆を投下して、日本人への人体実験をしたこと。②原爆に関する出版も映像の公開も、アメリカによって差し止められていたこと。③日本を占領したアメリカは、『ABCC』と云う原爆専門の拡大な施設と立派な研究機関を、広島の高台に新築して、原爆症で苦しんでいる人を運び入れ、治療はしないで、原爆の影響のみを調べて返したり、原爆で亡くなった人の遺体解剖や臓器を取り出して研究材料に保管するなど、他国からアメリカに原爆投下された場合の人体実験などに、多くの研究者と金を使う一方、日本人をモルモットのように取り扱ったこと。④その後アメリカは朝鮮戦争をはじめ、北朝鮮から中国へ原爆投下をしようとして、国際世論に負け、日本の最高支配者であったマッカーサー元帥は解任されたこと。などなどです。
「はだしのゲン」を読んで、平和な社会で一人の人を傷つけたり、殺したりすれば、大変な罪になりますが、国や地域間の「戦争」によって、大量に殺戮する事は罪に問われないと云う、人間の起こす戦争は絶対になくさなければならないと改めて強く思いました。
大人になってマンガを読んだのは初めてですが、ゲン達と共に喜んだり、悲しんだり、時には胸が熱くなって涙ぐんだり――と、この作品は子供たちばかりでなく、戦争の悲惨さを忘れかけている世の大人たちにもいっぱい読んでもらって、「二度と過ちを繰り返さない」誓いをたててほしいと思います。

<戦争体験と平和への希い―『はだしのゲン』について―>
「ゲン」が中学を卒業した昭和28年、私は高校を卒業しています。私が3歳年長ですが、戦争のむごさや、食べるものがなくて毎日毎日ひもじい思いが続いたことなど、時代背景はほとんど一致しています。
しかし、「原爆」の恐ろしさについては、書物を読んだり、丸木位里さんの「原爆の図」を見たりした程度の知識でしたが、広島では、昭和20年8月6日に投下された原爆によって、5,000度の熱光で、人も動植物も建物も、地上のすべてのものが焼き尽くされたこと。その上に閃光(ピカドン)を浴びた人々は、手足の皮膚がはがれてたれ下がり、痛い痛いとそれを引きずるように歩きながら、水を求めて、川やため池、防火水槽にまで飛び込んで、そこでこと切れて死体の山となったこと。死傷者が余りにも多くて、助かった人達も肉親の死体を探すことが出来ず、子供が一人っきりになってしまったさまが書かれていました。そして、ピカドンで直接焼かれることなく、かろうじて助かった人々も、浴びた放射線によって白血病にかかり、数年の内に血を吐いて次々と亡くなっていくさまが、ものすごい迫力で描かれていて、マンガだと思いながらも、私は「はだしのゲン」のとりこになってゆきました。1日1冊と決めていたのに、最後の日曜日は8、9、10巻と読んでしまいました。
「はだしのゲン」を読んでいて、改めて思い返したことや、初めて教えられたこともあります。①アメリカは広島と長崎へは別の種類の原爆を投下して、日本人への人体実験をしたこと。②原爆に関する出版も映像の公開も、アメリカによって差し止められていたこと。③日本を占領したアメリカは、『ABCC』と云う原爆専門の拡大な施設と立派な研究機関を、広島の高台に新築して、原爆症で苦しんでいる人を運び入れ、治療はしないで、原爆の影響のみを調べて返したり、原爆で亡くなった人の遺体解剖や臓器を取り出して研究材料に保管するなど、他国からアメリカに原爆投下された場合の人体実験などに、多くの研究者と金を使う一方、日本人をモルモットのように取り扱ったこと。④その後アメリカは朝鮮戦争をはじめ、北朝鮮から中国へ原爆投下をしようとして、国際世論に負け、日本の最高支配者であったマッカーサー元帥は解任されたこと。などなどです。

「はだしのゲン」を読んで、平和な社会で一人の人を傷つけたり、殺したりすれば、大変な罪になりますが、国や地域間の「戦争」によって、大量に殺戮する事は罪に問われないと云う、人間の起こす戦争は絶対になくさなければならないと改めて強く思いました。
大人になってマンガを読んだのは初めてですが、ゲン達と共に喜んだり、悲しんだり、時には胸が熱くなって涙ぐんだり――と、この作品は子供たちばかりでなく、戦争の悲惨さを忘れかけている世の大人たちにもいっぱい読んでもらって、「二度と過ちを繰り返さない」誓いをたててほしいと思います。

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