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エッセイ第33回「金融・リース 今昔 その2」

2018年04月14日

 そうだった!設備の一部をリース契約にすることで、2つのリース会社の書類も、取り寄せていたのです。NリースとMリースの大手2社は契約条項も含めて、ほとんど同じ内容でした。ホテルの代表者名押印の横に連帯保証人として、わが社名と代表者の私が署名押印することになっていて、これは動かせないと、どちらの会社も強く主張するのです。これなら私が直接借入主になるのと同じだなと思いました。あれこれ検討の結果、私はこの2大リース会社と同一条件で、ホテル側とわが社(三宅産業㈱)がリース契約する事を提案し、施主側も納得してくれたのです。『Nリース』と書かれているところへ『三宅産業』と書き換えるのみで、担保設定も公正証作成もすべて同じ条件で実施しました。

 まず、わが社の定款の目的の中へ「総合リース業」を加えました。そして、丸亀の公証人役場で、全ての手続きを完了させました。42年前です。丸亀の公証人役場では、「リース」に関する書類作成は、初めての事だと説明書片手に従書の複写紙で、一字一字丁寧に書き上げていったので、予定の何倍もの時間を費やしました。時には私が助言したりもしましたが、良い経験であったと懐かしく思い出しています。

 肝心のリース利率は、3,000万円を60ヶ月リースで『2.56%』でした。さらに、再リースとして、年間900,000円×4回分がプラスされていました。リース事業は、儲かるもんだなァーと感じました。計算してみると、6,000万円くらいの工事をもう一つ請負したのと同程度の粗利益が上がります。『田ヲ走ルンモ、畔走ルンモ同ジ』と、何かの本に書かれていたような気がします。この言葉が多角経営に向かって走っていた私を支配しました。年商7~8億円の売上高の頃の話です。こうして768,000円×60枚。900,000円×4枚の手形を発行してもらい、取引銀行へ持ち込みました。割引きして下さい。と言うと「リースですか?うちもリース会社を立ち上げたところです。銀行の上前をはねるような資金ぐりに、金は出しにくい。」と言われました。

 私は、「やや中期的な期間の資金需要と考えてくれたらどうですか。64枚の手形を全部、この銀行へ預けておくから、私共の不動産担保と、この手形をプラスで考えて、当社に資金が必要な時には総合的判断で当社へ貸付してほしい。」と頼むとOKとなりました。それ以上、難しい問題にはなりませんでした。

 その後、リース業を仕事に取り入れた時もあります。今は大手リース業者から車や機械、コンピューター等々のリースを受けて毎月、私共が支払をしている方が圧倒的に多くなっています。

 ゼロ金利の時代が長く続いています。日本の自動車産業をはじめ大企業は、過去最高の巨利を上げています。優良企業は金余りで借入を極度に抑えています。時に借入した場合も、こんなに金利を安くしてもらって、銀行は成り立って行くのだろうか、と思う時があります。

 私共は、かつて経験したことのない金融緩和の時代に遭遇しています。が『不易流行』と言われるように、目先の金利は変わっていっても、経営の本質は変わらないものだと思います。経営者は、いつの場合も自社の現状と将来を見据えつつ、前向きに対応する姿勢が求められていると感じます。

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