三宅会長「生い立ちと歩み」
第24回 「私の生い立ちと歩み」
2010年09月03日
(経営者の夢と責任)
こうした全社あげての努力を積み重ねて、数年がかりでようやくに不充分ながら“経営指針書”が出来上がったのです。指針書づくりは、単なる手段ではなく、私にとって「何のために会社経営をするのか」を問い直し、悩みや迷いを解くカギともなりました。
「よい会社をつくろう」「よい経営者になろう」とのよびかけは簡単ですが、実現させるのは遠い道のりです。社員みんなが、働きがいをもって輝いている会社。ハキハキとして礼儀正しく、お客様を第一に考え、地域社会からも支持と共感を持たれ続けている会社。そして、会社の中味は、目標利益が達成されて、時代の変化に対応しつつ、たえず成長をつづけている会社。経営者はワンマンにならず、社員をパートナーと考え社員の持ち味を生かせるお互いに強く信頼し合える会社でありたい。そんな会社づくりを夢見ていました。
経営者は、どんなに経営環境が厳しくても、社員やその家族を守り、会社を継続・発展してゆかなければなりません。中小企業家同友会で学んだはずの私の前任代表理事の中の二人は退任後、倒産に至ったと聞きました。考えてみればその人達からは、自分の会社づくりや社員との関係・経営状況などの話を聞いたことがありませんでした。
(人間尊重の経営をめざして)
私は、自らの経営を人前で語ることが出来るような会社づくりに努力してゆこうと、ひそかに決意しました。人間尊重と云うと、やさしさ・いたわり合い・傷をなめ合う響きがありますが、経営者も社員も対等の人間として厳しく問い直し、権利と義務を明確にし経営発展のためにお互いに努力してゆこうとするものだと考えました。
立てた目標は、一番に『就業規則』の見直しでした。それまでは、社会労務士さんが一般的なモデルとして作っていたものがあり、空白欄に社名だけ入れてパスしたと云う古いもので、時代の変化に対応出来ていませんでした。それらの点を社員と共に見直し、改正してゆきました。
第2は、『評価制度』の作成です。自分が、会社からどう評価されているかを知るために、委員会をつくり、科学性、社会性、人間性をおり込んだものをつくり、自己評価と上司や同僚からの評価を比べてみて反省材料とし、今後の活動にあてようと、これは専門コンサルタントを迎え時間をかけてつくりあげました。
第3は、『経営指針書』の作成と実践です。作ったらホテルで発表会を行いました。全社員の他に、系列会社の幹部、協力業者、取引先、メーカー商社、取引銀行、同友会の仲間などに集まってもらい、意気込みを表明しました。5ケ年先の中期計画から今年度の計画を立てました。粗利益による6ケ月先行管理・お客様第一主義・社員満足度一番・自立創造型社員づくり・クレーム最優先・地域社会と地球環境を守る……などが骨子となっています。
さらに◎会社の数字の共有化◎ISOのとりくみ◎風通しのよい社内風土づくり◎地域社会や国際貢献◎人間性を高める文化活動◎地球環境を守る運動に参加する……などを、すべてひっくるめて制度をつくり、日々全社で実践してゆくことが、人間尊重の経営だと思っています。
これらは決して一度に完成するものではありません。時代が変れば、中味も変化してゆくでしょう。そして、どれ程深く徹底しているか と考えると、私は企業の永遠のテーマでもあると思い、こうして『人間尊重の経営』をめざすこととなりました。







